かけがえのない人


あのときから俺は野球をやめた。

俺が野球を選んだばっかりに、彩香があんな目にあってしまった。

あのまま引っ越さなければ、地元の中学に通ってれば、彩香だって友達はいたし、なにより俺が守ってあげることだってできた。


俺は自分自身を憎んだ。


でもそれと同時に殺してやりたいほど憎んだやつがいる。


< 157 / 240 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop