かけがえのない人
航の嘘
「それであの日、俺はお前に話しかけたんだ。あれは偶然なんかじゃない。本当は名前も顔も知ってた」
「そんな・・・」
「お前が受験する高校もお前の中学のやつから聞きだして、受験した。1年のときから話しかけてもよかったけど、とりあえず様子を見てそれで接触しようと思った。
そしたら、お前は毎日のように図書室に通ってるのを知って、それであの日図書室で話しかけた。俺は親父と顔が似てるからもしかしたら気づくかもしれないと思ったけどそれもなかったからお前の中で彩香はもう過去なんだと思った。」