かけがえのない人
そしてなによりあの本のことだ。
病気で亡くなってしまった親友の形見だったなんて。
知らなかったんですじゃすまされない。
わたしは、転校するしかないと思った。
そんなことお母さんやお父さんが納得するかわからないけれど、それでももう航とは会えない。
あの学校にいたら航に嫌でもあってしまう。逃げるのかといわれたらそうだと思う。
でも、それでもわたしはもうあの学校に通う自信なんてなかった。