かけがえのない人
「航、いってくれたよね?ちゃんと向き合わないとだめだって。ちゃんと仲直りしたいって気持ちがあるのとないとじゃ違うって。気持ちぶつけたらわかってくれるって。仲直りしたいなら、引き留めてでも、捕まえてでもいいからちゃんと話したほうがいいんじゃないって」
「もうわすれたよ、そんなこと」
「わたしは、覚えてる。航がわたしにいってくれた言葉全部」
「だからあれは全部嘘だっつってんだろ!」
「ちがう!!!」
突然声を張り上げた私に航はびくっとした。