かけがえのない人
「あのね、もうひとつ彩香にいいたいことがあってきたの」
「なに?」
「わたしと、もう一度友達になってくれませんか」
「え?」
「あのとき、彩香と瀬那と3人で遊んでた時、楽しかったのに嘘はなかったの。でも、彩香はあんまりわたしたちとしゃべってくれなかったし、つまらないって思うようになっちゃってた。でも、今ならわかる。わたしたちが子供すぎたんだよね。あのときから彩香は大人だったんだよね」
「そんなことないよ。わたしも、愛結ちゃんと瀬那ちゃんといるの楽しかったのに、あのころは感情を表に出すのが苦手で。言葉にするのも苦手だった。避けられ始めても、なにもいえなかったのはわたしだから。」