かけがえのない人


「あ、あの!」

これが、最初で最後のチャンスな気がした。

きっと誰かが頑張れって応援してくれてるんだと思った。

「ん?どうかしたか?」

ドアから手をはなしてこっちを見る先生。

「川村先生って彼女さんとかいないんですか?」

心臓がバクバクしすぎてそのまま飛び出てきそうだ。

「ああ、今はいないな」

そんなわたしとは真逆で冷静な先生。
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