かけがえのない人
「美波?ここは?」
「愛結、よかった。愛結倒れたんだよ。もうびっくりしちゃったよ」
「倒れ、た?」
たしかにあのとき、クラクラして意識が遠のいていくような気がした。
「そうだよ、やっぱり体調悪かったんじゃんー心配した!」
「ごめん、ね」
「いいけど、熱も少しあったみたいだし、今日はこのまま早退していいって。ちなみにいまは昼休みで、愛結のお母さんも迎えに来てくれるみたいだよ」
「そっか、ありがとう」
「どういたしまして、早く元気になってね。愛結いないとつまんないし」
「うん、明日はちゃんとくる」
「明日は土曜日だよー。だから、土日でしっかり休んでね!」
「あ、そっか。明日土曜日か。うん、月曜日までにちゃんと、治してくるね」