かけがえのない人
「なんでも。とにかくいかないといけないの」
「なにそれ、言い訳じゃない。図書室以外で根岸くんと会うとかじゃだめなの?」
「美波にはわかんないよ、わたしの気持ちなんて」
「うん、わかんないよ、わかるわけないじゃない。図書室に行くのには理由があるんだって思ってたけど、愛結教えてくれないんだもん。わかるわけないよ」
クラスに響き渡るくらいの大きい声で美波はそういった。
「・・・」
「もう、いいよ」
美波は教室からでていった。