かけがえのない人
もう会わない
航はいるだろうか。
それとももうこないだろうか。
もしきていたら、会うのをやめようっていわなきゃいけない。
その理由はもう決めてある。
大丈夫だ。
そう思って図書室に入るといつもの席に航はいた。
「おう」
すこし気まずそうに手をあげてこっちをみる航。
「昨日は帰っちゃってごめんね。」
「それは大丈夫だけど、体調まだ悪かったとか?」
「ううん、そうじゃないの」
「そっか」
安心したようにそういってくれる航にとても罪悪感を感じる。
「航ちょっと話があるんだけどいい?」
「急にどうした?」
「ちょっとここじゃ話しづらいから、屋上、いかない?」
「・・・いいよ」
わたしの真剣さが伝わったのかいいよと言われたので屋上に向かう。