かけがえのない人
「俺には野球しかなかったからさ。さっきは運動しちゃいけないなんていったけど、別に野球みたいに肩をつかうやつじゃなかったらできるんだ。でも、野球馬鹿だったから俺。ほかのスポーツにあんまり興味がなくてさ。運動神経はいいほうだとは思う。でも、野球以外の部活に入ろうとは思わなかった」
「そうなんだ。なんも知らないでごめんね、つらいこと思い出させちゃって。」
「いいよ別に。いやだったら話さないし、愛結になら話してもいいかなって。俺、かっこ悪いよな」
「そんなことない!!かっこいいよ、いいとおもうよ。野球一筋なの、すごいかっこいいと思う」
「あはは、ありがとな。愛結いいやつだよな」
いいやつなんて。そんなわけ絶対ない。航はあのことを知らないからそういえるんだ。