暴走族の相談役は私
「はぁ。もうさ、諦めたら?」

私は、淡々と悠人の顔を見ながら話す。

「確かにまだ姫さまは総長の気持ちに気付いてない。おバカだからね。でも気づくのも時間の問題。」

悠人は少し落ち込んだ表情を見せるが、すぐいつもの顔に戻る。

「冬華ちゃんは簡単に言うよね〜。でも俺は初めて本気の恋をしたんだ。諦めたくない」

いつものおチャラた姿じゃなく、真剣そのもの。


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