【完】君にはまだ内緒
オール4があっても入れないといわれている難関校。
そんな所にあんなチャラそうな人がいるなんて……私は考えられなかった。
それ以来、私はその人のことで頭がいっぱいだった。
部活の練習中も大会の日も……。
だけど、あれからあの人のことは見なかった。
「一度きりってやつかな……」
私は無意識に声に出していたみたい。
「……どうしたの?」
「珍しいね。咲桜が独り言って」
はるかと瑠菜が突然そう言った。