Romantic症候群
「ゴメンッ!遅くなっちゃった」
「いいよ。そんな待ってないから」
彼方のジャケットをクリーニングに出したあと、日美は約束より10分も早く待ち合わせ場所に来ていた。
走ってきた舞香の呼吸が整うのを待ってから、2人は近くのショッピングモールへと足を運んだ。
新作の服を見つけては、可愛いと騒ぎながら過ぎてゆく時間。
4時間、じっくり店内を見て歩いたあと、2人は喫茶店で話し込んでいた。
「で、昨日のうちに、何があったの?」
「えっ?」
ジュースに口をつけながら微笑む舞香に、日美はきょとんとした表情を浮かべた。