Romantic症候群
「時間なんて関係ないって!進展したら、ぜったい教えてねっ」
興奮気味に話す舞香を見ながら、日美はあいまいな笑顔を浮かべた。
-…早く、会いにいきたいな
そう願う気持ちはあるが、夢遊病で夜の街をさまよう自分を見られたことに、抵抗があるのも確かだ。
「てか、今日の夜はちゃんと眠れそう?」
「あ…」
舞香の一言で、日美の表情は強張った。
「日美っ?」
「あ~、大丈夫!多分だけど…」
明るく振舞うが、内心、知らないうちにフラフラと家を出ていく自分が怖かった。