生意気オオカミの虜

凛は言い出したら聞かない。

佐村さんはプロだろ!と投げたが凛は無視。

これには私も凛に怒るとこなんだが、凛は佐村さんを追い返してしまった。



互いに沈黙……



「 ……凛、こっち見てよ 」



フイッとする凛は私の知る拗ねた凛。

ここは私が凛のために一肌脱ぐしかない。



「 凛、おかえり 」

「 …… 」

「 無視してもいいけど私の好きにするから 」



覚悟しなさいよ、凛!



そっと抱きしめて、ギュー…として。

耳にキス、頬にキス、額にキス、鼻にキス。

それから唇にキスを。

顎にキスして、首にキス。


凛の顔を見れば赤くなってた。

その顔にたまらずもう一度キス…

深く、キス。


そのまま押し倒して凛を見つめた。



「 凛が好き… 怖くないから、あんたの事は怖くないの 」

「 俺は怖い… 羽奈と羽奈の気持ちが離れたら死ぬ 」



バカね、それがお子様なんだって。



「 じゃあ凛より先に死ぬ、いい?」

「 ふざけんな… だいたい羽奈はすぐ…っ 」



反抗する口なんか塞いでやる。

言葉なんかいらないんだよ、凛。


今は… 今からは……

二人でひとつになりたいから。



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