生意気オオカミの虜
凛の思いつき、それはまさにあれでした。
「 羽奈、俺に就職しろ 」
出た、わけわかんない台詞。
なんで凛に就職ですか?
「 あのね、それはともかく… 」
「 ともかく!俺、決めたからな 」
そう言ってなぜかキラキラした目でちょっと行ってくるといきなり出て行った。
何なのさ……
凛は目立ちながら視線を集めながらダッシュ。
向かう先は羽奈の実家。
「 おばさん、おばさん、いる?」
「 はーい、はいはい、あら凛ちゃんお帰り~ ねぇあんた立派になっ… 」
「 そんなのいい!!ねぇおばさん、おばさん俺の事好きだよね?」
「 やーねぇ当たり前でしょ~ 凛ちゃんが産まれる前から大好きよ 」
「 俺もおばさん好き!だから、お願いがある 」
「 あら、何~ もう 」
凛はお母さんに抱きついて甘え、私絡みのお願いは必ずそうしている。
凛は兼ねてから、いや小さい頃からの思いもあり、お母さんにある確認をしていた。
「 おばさん、マジで好きだから!」
「 わかってるよ~ 」
私の知らない所で交わされていた話。
凛は頼に連絡する。
「 頼兄!話があるから会いたい 」