生意気オオカミの虜

「 何…… 」


右手を伸ばして繋ぐ手、グンッと凛が引っ張る。


「 っ、わ!!」

「 捕まえたし 」

「 凛~!!引っ張らなくてもいいでしょ、あの手の意味がわかんないでしょ~ 」

「 わかってねーな、羽奈は 」


と、組み敷かれる私。


「 羽奈は俺の、俺のになったらさらに俺の、常に俺の羽奈なんだよ 」


コイツー…… 生意気っ

俺の、俺の、俺の、私は物じゃありませんての。


「 そんなに好き?」

「 うん 」


うん、だって。

可愛い奴だよ、そこだけは。


「 ……私を抱きたい?」

「 お… おう、まぁ… うん… 今いいの?」


え、今!?

あれ、そこはちょっと引くと言うか遠慮というかしない?


「 羽奈に誘われたら断る理由ねー!」

「 え、待っ… ちょっと、凛、待って~ 」


自分で何を言ってんだか、呆れる。

今さら呆れて後悔の渦。


生意気な幼馴染の凛、私の可愛い奴が優しく激しく、私の体を知り尽くしていく。

貪る獣とは違う…… 凛に溺れていく私を凛が息を吹き込むようにキスをしてくれる。

甘い、甘い…… 二人だけの思いを伝え合う。


「 羽奈… 俺にキスして 」


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