生意気オオカミの虜
ケーキが箱から出されてさらにビックリ。
特別に注文したとわかるケーキ、しかも2段になっている超スペシャルな苺ふんだんケーキ。
「 いったいいくらなの…… 」
しかも誰が食べるの? 絶対残るし……
明日の朝ごはん?
「 父さん母さん、おじさん、おばさん、改めて挨拶します 」
と、凛が一歩下がり正座。
ホケッとする私の他は皆正座。
そして凛がなぜか頭を少し下げてから私の前に片膝ついた。
ん?
「 凛、何… 」
「 羽奈… 子供の頃から俺は決めてた。おじさんやおばさんにもずっと約束するって誓ってきた事がある 」
え、何… 何?
「 俺は羽奈だけを一途に思ってる、それはこれからも変わらない。
俺の中の世界の中心は羽奈だ、他の誰でもない羽奈 」
ちょっ、と…… 待って、なんかこれって……
「 羽奈、これから先の未来を俺と一緒にいてほしい 」
プ、プ… プ、プロポーズー!!
嘘、嘘、嘘!!
ってか、大真面目に両家私を見すぎー!
凛てば、いきなり……
「 羽奈、俺と結婚して 」
して、って……
そして凛が眩いキラキラなダイヤの指輪を、しかもハート型。
うわぁ… うわぁ……
すご、綺麗~ こんなダイヤがあるなんて~
「 羽奈、おい羽奈、返事… 返事!」
ハッ! 指輪に魅入ってた!