生意気オオカミの虜
これだから恋愛経験ないとダメだわ、どうしていいかわかりません。
スマホで漫画を読む。
やはり、好きだと手が触れるだけでドキドキ。
それが自分もそうなるのか不思議だ。
「 漫画はいいなぁ 素直で 」
凛から見た私って、どんなかなぁ……
可愛い?
いやいや、長年一緒にいてそれなりに成長を見てきてるからね。
可愛いの基準がわかんないわ。
凛は私の何がいいわけ?
「 あ、太陽さん… 」
突然の電話。
バイトは休みのためどうしたんだろうと思う。
「 お疲れ様です、どうかしました?」
『 予約がキャンセルになってね、このまま上がることにしたんだ、ご飯でもどう?』
「 ご飯ですか…… 」
どうしよう、金欠なんだよな~
『 おごるよ、滅多にない時間だから付き合ってくれると助かる 』
キャンセルなんて、確かに珍しい。
太陽さんは人気で予約が何ヵ月も先まで入ってるから。
「 わかりました、私でよければお供します 」
『 良かった、1時間後に迎えに行くから待ってて 』
「 はい 」
電話を終えてシャワーを一応浴びて、相手がスタイリストであるため、それなりに化粧をする。
ご飯かぁ…
何おごってくれるのかな~ 楽しみ!