太陽に照らされて〜キミと掴んだ光〜

午後の2時間の授業も終わり、残りは部活だ。
今日の稽古は約1時間で、その後は明日の試合の支度だ。

昇降口で靴を履き替え、道場へ向かう。

「拓海くん！」

声に振り向くと、美緒がこちらに向かって走っていた。

「何だよ」

「今日さ、一緒に帰ろ」

いきなり何だよと正直思った。
でも、部活の開始時間も迫っているし、断るのも面倒な気がする。

「しょうがねぇなぁ」

「やったー！じゃあ、部活の後正門来てね‼︎」

そう言い残して、彼女は一瞬の嵐のように立ち去った。