太陽に照らされて〜キミと掴んだ光〜
俺はいつも、1番乗りで道場へ来るようにしている。
今日もまた、1番に道場へ入った。
道着に着替え、垂(たれ)、胴をつける。

「お願いします!」

剣斗が来た。

「拓、またお前1番だな」

「ったりめーだろ」

「野嶋先輩遅れるってさ、生徒会で。素振りからやっとけって」

野嶋先輩は部長で、団体の次鋒(2番目)だ。
生徒会長もしているいわゆるエリート。

「了解」

竹刀を持って立ち上がる。

「そういや、さっき美緒と話してなかった?」

ドキリとした。
周りに人がいなかったから、大丈夫だと思ったのに。

「あいつと何かあったのか?」

「い、いや、何にも」

「怪しいなぁ」

うっわー。
すげー面倒な事になりそうだ。
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