太陽に照らされて〜キミと掴んだ光〜
「そういえば、部活2日とも休みなんだね?」

彼女がはたと思い出したように言う。

東海大会が近いのに、この土日は休みなのだ。

「うん。あんまり根詰め過ぎんなってさ」

「ふうん」

「ほらっ。あそこ」

家を指す。

並んで、玄関扉の前に立った。

横を見ると、美緒はとても緊張した様子だった。

「ただいまー」

扉を開けると、父と母が出てきた。

「俺の父さんと母さん」

紹介すると、美緒は「はじめまして」と行儀良く挨拶した。

父は少し照れたような、よそ行きの笑顔を浮かべ、母は「どうぞ上がって」と言った。
< 49 / 74 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop