クズでも愛してる
再会
あれから1週間程経ち

変な年下にさんざんバカにされたことも

忘れかけていた。


亜里沙『もぉーやだッ!あんな男別れる!』


いつものことだ。

一番大人しそうに見えて可愛い癒し系なのに

男と長続きしないのが亜里沙だ。

今回は束縛に耐えられなくなったらしい。


紗羅『どーしーたーのー?そんな怒っちゃって』

亜里沙『学校いるのに、写メ送れって!』

唯『ウザッ』

亜里沙『でしょー?意味不明!平日の昼間だよ?学校に決まってるじゃんねー?しかも友達と撮って時間入ってるやつとか気持ち悪すぎ!』

紗羅『彼氏がストーカー(笑)』

亜里沙『うわ、もうムリムリ!さよーならー』

紗羅『フリー同盟組もうよ(笑)』

亜里沙『これであたしも一緒にバイトできるー!』

紗羅『え?聴いてますかー?おーい!』


というわけで亜里沙まで同じ店に入店した。



それからしばらく経ったバイトの日。


ボーイ『紗羅さんご指名です。』


私はまだ1人で来るお客さんから

指名なんてもらった事ないので

驚きながら嬉しさも半分で席に行くと…


客『よー!!!久々!』

紗羅『……は?え?なんで?』


そこにはニッコリ笑った直樹が座っていた。


直樹『サプラーイズ!!俺に会いたかった?』

紗羅『いや、じゃなくてなんでいるの?』

直樹『紗羅のこと驚かしてやろうと思って!』


いやいや、呼び捨てされてる!私!

急に年下に呼び捨てにされて、

上から目線てなんなのこいつ!

しかも二度と会いたくなかったし!

最悪!!!


直樹『まぁまぁ、座れよ!』

紗羅『し、失礼しまーす』

直樹『なぁ、今度さ!飲み行かね?』

紗羅『え、なんで?もう、飲みきてるじゃん』


さっきから私、なんでしか言ってない気がする。


直樹『いやいや、ここじゃなくて普通に外で飯食ったり飲み行ったりしよーやってこと!』

紗羅『誰と?』

直樹『俺と紗羅!』

紗羅『なんで?』

直樹『お前さっきからなんでなんでばっかりやぞ!』

あっ、バレてた(汗)

紗羅『同伴してくれるってこと?』

直樹『同伴?あー、それでもいいけどやっぱり仕事ない日がいいかな♪』

なんで?こいつに誘われてんの私。

意味不明!!!

そんな事考えていると亜里沙がヘルプできた。


ボーイ『新人の亜里沙さんです。』

亜里沙『こんばんわ〜、初めまして亜里沙です。
ご一緒失礼しまーす♪』

紗羅『あ、亜里沙も私の友達だよ!』

直樹『へぇー、てことは唯さんと3人ツレ同士なんや!』

亜里沙『そーなんですよー♪てゆーか唯のことも知ってるんですかー?』

ん?んん?唯さん?さん?

なんで私だけ呼び捨てなんだよ!

やっぱりムカつくこいつ!


紗羅『この人、ハル先輩の後輩くん、』

亜里沙『あー!ハル先輩の!』


なにかを察知した亜里沙の笑顔がかがやく。

亜里沙も加わりなんとか切り抜けた1時間後ヤツは

帰って行った。

まるで嵐のような男。

再確認したのがやっぱりムカつくし、

嫌いだってことだった。

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