クズでも愛してる
紗羅『ただいま〜』

一人暮らしの部屋に帰るとしーんとしてて

なんだかやっぱり少し寂しくも感じる。

買ってきたものを整理していると

また携帯がなる♪♪♪

着信中 店長

え?店長?

紗羅『もしもし?お疲れ様でーす!』

店長『あ!紗羅ちゃん!お疲れ様!あのね!』

なんだかすごい勢いで喋る店長に驚いてしまった。

店長『というわけで、今日急なんだけど出勤出来ないかな?』

紗羅『大丈夫ですよ〜』

店長『じゃぁ、よろしくお願いします!あとでねー』

店長の話によると早い話女の子が足りないから休みのとこ悪いけど出勤してくれということだった。

別に暇だし、家に1人も嫌なので店に行くことにした。

でもよく考えたら唯と亜里沙のいない日の出勤は

初めてだった。

仕事の準備が早く終わってしまい、

することもないので早めに家を出た。

春とはいえ夕方過ぎるとまだ肌寒い。

もう一枚着てくれば良かったー

なんて思っているとまた携帯がなる♪♪♪

着信中 なおきくん

紗羅『もしもーし、なにー?』

直樹『仕事終わって家帰って来て暇してる!』

紗羅『え?』

だからなんだよ!こっちわ仕事じゃー!!!

紗羅『へぇー、そーなんだ、私仕事だからもう切るね〜』

半ば強引に切ろうとすると、電話の向こうでまだ喋り続けている直樹くん。

直樹『えっ?今日休みじゃねーの?』

紗羅『急に出てくれって言われたの!じゃーねー』

うるさ過ぎるアイツにうんざりしながら電話を切る。

< 8 / 9 >

この作品をシェア

pagetop