マリモ先生に恋したっぽい!
初めて自分が犯した過ちを思い知る。

最低だ、私、






唯一…………私に手を差し出してくれた人を、












―――――――……私が傷付けた、


(あんな顔……させたかったんじゃないっ)






「っ、ちょっ、おい、湯田!……明日も来いよっ」




そんな台詞を無視して、私は生物室を後にした。

やっちゃいけない事、したんだ




人の気持ちを弄ぶなんて、ダメなのに、


自分がされて嫌なことを…………まりもにしちゃった、









まりも、辛そうな顔してたなぁ

そりゃそうか。
あんなに応援してくれてたのに……その生徒から……………………、

ゲームとして遊ばれてたんだもんね、













『 っ、ちょっ、おい、湯田!……明日も来いよっ』



そんな事、言われたって……どんな顔して会えばいいのよ、

走っていた足を止め、俯く、

視野に入った上履きが歪み、




頬を滑るようにして滴が落ちる。

それが涙だと気付いたのは…………、




「あっれ、綾じゃ…………って、……えっ!?なんで泣いてんの!?」


前方から来た絢斗の台詞で、

ああ、私、泣いてるのか、と他人事の様に理解した






『…………止める、』



「え?何を?」



『…………ゲーム、止める』
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