マリモ先生に恋したっぽい!
次々に生徒の名前を呼んでいく。
皆は気付いてないけど…………声、
好きなんだよなぁ。
ちょっと掠れた様な、優しい…ハスキーボイス。見た目があんなだから、皆は気付いてないけど、
まりもの唯一イケてる場所は声と、
後は……………………………………、
「湯田」
『あ、…………はい、』
最後に呼ばれた私の名前。
大体いつも、小テストとか最後に呼ばれる謎現象。まぁ、別にいいんだけどね
「――――……よく頑張ったな」
と、それは余りにも小さな声で告げられた。勿論発したのは小テストを返却してくれた……まりもで、
視線を小テストに移すと、
『30点』と書かれた答案用紙
名前の横には『前の小テストより二点アップ!頑張りました』と書かれてる
きっと、コメント付きなのは皆同じ
でも……少し嬉しく思う。
―――――…ちゃんと見ててくれてるんだ
上がる口角を隠す事なく、小テストを受けとり『次も小テスト、頑張ろっかな』と、内心呟く。
他の教師と比べるなら、私はまりも派
生徒思いな先生。って感じで、授業も飽きない。まぁ、点数が追い付かないのは許してほしいけど、
他の小テストに比べたら良い点数だよ
下手したら普通に一桁取れちゃうもんなぁ
「うへぇ、小テストとか返ってきても捨てるだけだしなー」
『いやいや、捨てんなし。絢斗何点?』
「あ?1点」
お前も似たようなもんだろ、的などや顔の絢斗。確かにおバカレベル、張り合ってますけどね、
『私30点~』
「はぁぁ!?採点ミスじゃね!?」
『いやいや、私の実力かな』
だからちょっとだけ、胸を張る。
「お前まさか、まりも狙い?」
『……………………は?』