副社長と恋のような恋を
サンプルが出来上がっていないから、ある程度の想像になるけれど、それは小さな小鳥がパタパタと動いているように見えるんじゃないかと思った。そこからこの連作短編集全話に出てくる影の主人公、しゃべる赤い鳥が生まれた。そこまで説明する気はないけれど、少し触れてみた。
「へえ。それを聞くと、この連作短編集のほうがデザインとの相乗効果が生まれそうですね」
小野さんが興味を示してくれた。ほかの人たちも、小野さんの意見に同調する雰囲気になった。
すると森本さんが「ちょっといいですか」と言った。
「あのオープンハートは通称で、メーカーそれぞれが独自の名前を付けていることもありますよね。うちも付けてみてはどうでしょうか?」
村田先輩や山岸さんが「それいい」と同調する。副社長や小野さんも賛成のようだ。
「この新しい名前は都築先生に考えてもらいますか? それとも酒井さんに考えてもらいますか?」
森本さんが私と副社長の顔を見ながら聞いてきた。
「酒井さんはどうですか?」
副社長がしれっと聞いてきた。どっちを選んでも私だ。
「腕時計の知識を持っている人間が考えるほうがいいと思いますので私が考えます。それに都築先生には小説のほうに専念していただいたほうがいいですし」
「へえ。それを聞くと、この連作短編集のほうがデザインとの相乗効果が生まれそうですね」
小野さんが興味を示してくれた。ほかの人たちも、小野さんの意見に同調する雰囲気になった。
すると森本さんが「ちょっといいですか」と言った。
「あのオープンハートは通称で、メーカーそれぞれが独自の名前を付けていることもありますよね。うちも付けてみてはどうでしょうか?」
村田先輩や山岸さんが「それいい」と同調する。副社長や小野さんも賛成のようだ。
「この新しい名前は都築先生に考えてもらいますか? それとも酒井さんに考えてもらいますか?」
森本さんが私と副社長の顔を見ながら聞いてきた。
「酒井さんはどうですか?」
副社長がしれっと聞いてきた。どっちを選んでも私だ。
「腕時計の知識を持っている人間が考えるほうがいいと思いますので私が考えます。それに都築先生には小説のほうに専念していただいたほうがいいですし」