隣の席の魔法使い。
ダッ
俺は気づいたら人混みが向かう方へ勢いよく走り出していた。
西島が移している怪我が死に至るほどの大怪我だったらどうする?
拓真は西島の魔法の本質を知らないから止めようがないし。
「青葉くん!こっち!」
人混みとは全く違う場所から飯塚の声が聞こえる。
「こっちのスタッフ通路の方が混まないし、近道なの!今、スタッフの心読んだから確実だよ!」
飯塚の言葉を聞いて進路変更をし、手招きする飯塚の方へ向かう。
そしてスタッフ専用通路を抜けて、外へ出た。