隣の席の魔法使い。





何で何で何で。


何で西島は死にそうになっているんだ。



俺が目を離さなければ。


側に居続ければ。



ただ、西島には普通の女の子として過ごしていて欲しいだけなのに。




「西島っ」




胸が苦しい。

真っ暗などす黒い不安のようなものが心の中へどっと押し込んできて、どんどん全てを支配していく。



大切な誰かを失ってしまうかもしれないことがこんなにも怖いものだとは思わなかった。





こんな思い、西島には絶対させたくない。









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