隣の席の魔法使い。
side優香
好き。
私は青葉くんのことが好きなんだ。
意識を飛ばしながらも青葉くんを見て思ったことはこれだった。
あの時私は初めて自分の想いを自覚したのだ。
あれから数日、白に統一された清潔感のある見慣れた病院の個室で私は青葉くんの説教を受けていた。
「あれほど魔法は使うなと言っていたのに何で使うんだ!しかも今回のことは命に関わるようなことだったんだぞ!?死ぬかもしれなかったんだぞ!?」
先程から般若のごとく怖い顔で青葉くんが同じことを何度も何度も繰り返し私に言う。
つい先程私は目覚めた訳だが、たまたまお見舞いに来ていた青葉くんがその場に偶然居合わせ、今に至る。
「心配したぞ!」とか「もう大丈夫なのか?」とかもっとかける言葉があると思うんだけど。
いきなり説教って。