隣の席の魔法使い。
「あのー、俺たちも一応いるんですけど」
「場をわきまえて欲しいわね」
私たちのやり取りを見て私と同じく青葉くんのお見舞いに来ていた岡崎くんと穂乃果ちゃんが口を開く。
岡崎くんは困ったように笑い、穂乃果ちゃんは眉間にシワを寄せている。
「文句なら西島に言え」
そしてそんな2人に何故かムスッとした顔で青葉くんが私を差し出す。
「ええ!?私!?」
私はよくわからない展開についていけずまたまた大きな声を出してしまった。
病院なのに賑やかすぎる。
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しばらくいつものように4人でいろいろな話をした。
入院する前と同じ本当にささやかな日常の話。
びっくりしたことや面白いことテレビやSNSの話題、話し出したらキリがない。
そしてその提案は突然だった。
「穂乃果ね、ここの地区の祭りに行ったことがないの。だから行きたいと思ってるんだけど、4人で行かない?」
穂乃果ちゃんがにっこりと笑う。
とっても可愛らしい笑顔なのだがその笑顔はどこか圧を感じさせる笑顔である。
……声に出していないけど「答えはイエスでしょ?ね?」と言われている気がする。