隣の席の魔法使い。





「わ!ご、ごめん!青葉くん!ありがとう!」


俺に腕を引かれた西島はと言うとすぐに状況を理解したようで驚いた表情を浮かべながらもすぐに俺に謝罪し、お礼を言う。



「ったく。危なっかしいな」


ギュッ


「へ?」



そんな西島に俺はこれ以上西島がフラフラしないようにと西島の手を掴んだ。

俺に手を掴まれた……俺と手を繋いでいる状況に対して西島は変な声と変な顔でポカーンとしている。


そこから数秒。


「あ、あ、あ!」


西島は状況を理解した瞬間、リンゴのように顔を真っ赤にして口をパクパクと動かし始めた。


あぁ、なんて可愛らしくて愛らしいのだろう。



「いろいろ見ていろ。俺が代わりに前見といてやるから」


自然と自分の頬が緩むのがわかる。


「う、うん。ありがとう」


そんな俺に西島は恥ずかしそうに頷いて俺に握られている手を緊張からなのか強く握り返して来た。





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