隣の席の魔法使い。









*****








「ちょっとそこ座ってろ」





「……」







やって来たのは保健室。




私を椅子に座らせると青葉くんは保健室の棚を漁り始めた。






保健室の先生は今、留守にしているみたいだ。







「まずは足だな」






慣れた手つきで包帯やら、湿布やら、必要なものを最低限揃えたらしい青葉くんが私の足を見るために膝をつく。





そして手際よく捻挫をしている右足首に湿布をし、包帯を巻き始めた。











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