隣の席の魔法使い。
「ちょっ、青葉くん何言ってんの?そもそも約束なんて……」
「お前は黙ってろ」
反論しようにも途中で青葉くんの冷たい声にバッサリ切られてしまい、私の反論タイムは呆気なく終了。
そしてここからは青葉くんの独壇場だった。
「何を治してもらおうとしてるか知らねぇけど、ものは壊れるもんなんだよ。往生際の悪いことしてんじゃねぇ。二度とコイツに魔法なんか頼もうとするな、わかったか」
「はっはいっ、すみませんでしたっ」
鬼の形相で青葉くんに睨まれ、まくし立てられた女子生徒は半泣きになりながら私たちの前から去ってしまった。
「…………」
青葉くんに魔法のことがバレてしまってからもうすぐ2週間。
あれ以来、青葉くんの勝手に宣言通りに青葉くんは私の周りで好き勝手にこのような横暴な態度を振る舞い続け、魔法を使う機会もグンッと減ってしまった。
恐るべし、青葉くん。