隣の席の魔法使い。











岡崎くんに触れている右手の平に意識を集中させる為に静かに瞳を閉じる。







「…………」







ゆっくり、ゆっくり、岡崎くんから何かが私に流れ込んでくる感覚がある。





あぁ、岡崎くん、本当に風邪のウイルス持っていたんだ。






「え?何?いきなりボディタッチして瞳閉じてくるとか、優香ちゃん、状況わかってる?」





「…………」





「…………ねぇ、それって肯定の意味で捉えられても仕方ないよね?」







スッ






岡崎くんのウイルスを全てこちらに移した後、私の顎に誰かの指が添えられて少し上を向く形となる。












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