隣の席の魔法使い。










私はこの魔法のせいで物心ついた頃には両親から酷い虐待を受けていた。





いつもいつも気持ち悪がられ、忌み嫌われ、存在を否定され続けた。







〝普通〟とは明らかに違う。






今でこそ、その普通とは違う、〝魔法〟の価値が認められ、周りはそれを受け入れているが当時、私が生まれた頃にはそのような認識はまるでなかった。







私は母から生まれた普通の子どものはずなのに、普通の子どもではなく、バケモノの子どもだったのだ。







何度要らない、消えろと言われただろう。




10歳になるまでずっと私は自分の存在価値が分からなかった。






消えれるものなら消えてしまいたかった。






こんな生き地獄から。












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