隣の席の魔法使い。











「拓真くん、女慣れしてるのね。ぜーんぜん私にドキドキしてない」





「え?何でそう思う訳?」





「魔法よ、魔法。アタシの魔法は人の心を読むことなの」







岡崎くんから手を話して笑う穂乃果ちゃんに岡崎くんが少し驚いた表情を見せる。






ちなみに穂乃果ちゃんの魔法について何点が補足しておくと、穂乃果ちゃんの魔法発動の条件は心を読みたい相手に自身の体のどこかが触れていることであり、心が読めると言っても文字通り触れている瞬間の時に思っていること、考えていることしか読めないのだ。








「西島、同じ病院ってどう言うことだ?」






岡崎くんと穂乃果ちゃんの会話を聞きながら難しい表情で青葉くんが私に聞く。






「あ、えっと、私たち魔法使いはまだまだ未知数なことが多いから国から指定された病院で観察される対象なの」




「へぇ」







表情を変えずに青葉くんが私に返事をする。





青葉くん、何考えているんだろ……。











< 69 / 193 >

この作品をシェア

pagetop