隣の席の魔法使い。
すっかり、青葉くん、岡崎くん、私、とそして穂乃果ちゃん、この4人でご飯を食べることが定着した今日この頃。
「ねぇ青葉くん、今週の日曜日暇?」
私は穂乃果ちゃんに視線で合図を送られて青葉くんにさり気なく今週末の予定を聞いていた。
「んー……。そうだな……特には。で、それがどうしたんだよ?」
私の質問に少し考えてから答えると不思議そうに青葉くんが私を見つめる。
「あ。いや、それがこんな所に遊園地のペアチケットがありまして……。今週末の分なんだけど青葉くんいつもお世話になってるしよかったら……」
そんな青葉くんに私は喋りつつも制服のポケットの中から遊園地のペアチケットを1枚出して見せた。
穂乃果ちゃんから言いつけられたミッションはズバリ、青葉くんを穂乃果ちゃんとのデートに自然と誘うこと。
さぁ、遊園地のペアチケット、食いつくか!?
「へぇ。西島ここの遊園地行ったことあんの?」
「いや、ないけど……」
「じゃあ、一緒に行ってやるよ」
「本当に!?……て、へ?」
珍しく優しく微笑む青葉くんの予想外の言葉に変な反応をしてしまう。