隣の席の魔法使い。
と、まぁ、このようなことがあり、現在に至る。
「いい、優香ちゃん。今日こそは絶対、ぜーったいに、私にちゃんと!協力してよね?」
「……も、もちろん!」
青葉くんと岡崎くんの視野外で穂乃果ちゃんに念を押されたため、私はそれに力強く答える。
今日こそは!今日こそはちゃんと協力しないと!
「ねぇ、青葉く「西島は今日何乗りたいか決めてんのか」
だがしかし。
穂乃果ちゃんがニコニコで青葉くんに話しかけようとするとそれを遮るように青葉くんが私にいつもの無愛想な感じで話しかけてきた為間接的に協力ではなく邪魔をする感じになってしまっていた。
「あ……えっと、来たことないからどんな乗り物があるかわからなくて……」
「ふーん。じゃあ、このパンフレット見れば。乗りたいやつある程度目星付けといた方がいいだろ?」
「そうだね。ありがとう、青葉くん」
明らかにこちらを睨みつけている穂乃果ちゃんの存在を気にしながらも青葉くんの優しい気遣いに心が暖かくなり、ついでに表情も緩んでしまう。
私の為にわざわざ取ってきてくれたのかな?