隣の席の魔法使い。





ダッ



音の聞こえた遊園地の外へ私は考えるよりも先に体が動き出していた。



「ちょっ!優香ちゃん!?待って!」



そんな私の様子を見て岡崎くんも慌てて私を追いかける。



遊園地を出て、すぐの道路。

車の周りに人が数人集まっている。


そしてよく見ると人混みの中心には血がチラリと見えた。



誰かが車に轢かれたんだ。



「すみませんっ!退いてください!」



人混みを掻き分けるように人混みの中へと進んでいく。


だけど集まっている人達はなかなか道を開けようとしない。








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