恋の仕方が分かりません。

小学校・中学校・高校と、それなりに目立つグループにいたと思う。

いたと言うか、今思えばただ“くっついていた”だけなんだけど。



人見知りで地味で何も取り柄のないけれど、プライドだけは一人前で。

嫌われないようにいつも笑顔を作って何をするにも人に合わせていたし、自分の話をするよりも経験豊富で刺激的な友だちの話を聞く方が楽で好きだった。


そんな学生時代を送っていたから当然彼氏ができるはずもなく、むしろ本当の友だちができたのかも危ういところだ。




「…。」


泣けてきた。
思い出したら泣けてきた。

いやもう、泣くを通り越して笑えるけれど。



でもこの21年間全くなにもなかった訳ではない。


と思う。


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