溺愛とはなんでしょう?



キラキラと眩しいスポットライトは、何度経験しても緊張する……。

それに凄く大きな会場に、足の震えが止まらない。

けど絶対に表情に出しちゃダメだ……

せっかくの日華くんがステージが台無しになってしまう……。

私は、最後まで全力で
とにかく必死にランウェイを歩いた。


「あれって……」



なんとかステージが終わり、休憩室に戻ると机の上には、ステージ前に貰った花籠とは違う新しい花籠が置いてあった。


「あっあの、この花籠……いつ誰が持ってきて下さったのでしょうか?」

私は、近くにいたスタッフを呼び止めると焦りながら質問する。


「あぁ、今さっき黒い帽子を被った男性が置いていかれました。」

えっ、もしかして……

私は、花籠にいつものメッセージカードが隠れてないか探す。

「あった……」

書かれていた内容は、いつもと同じ

''応援してます''

けど、その後に……

手書きで付け加えられてる。


''素敵でした''の文字が、

とっても嬉しい……

来てくださってたんだ…。この花籠の方



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