溺愛とはなんでしょう?


勢いよく謝って、なんとなくその場から早く立ち去らなきゃ!と思い後退りした途端、後ろに置いてあったオブジェにぶつかり…私は、足を踏み外して前へ倒れてしまう……



「わっ!!!」





「っ!!!」



これ、顔面からいっちゃうパターンだ……

そう思った瞬間、

黒い帽子の方が、滑り込んで支えてくれる。

「あっ、ぶねー……」


焦って滑り込んで支えてくれた彼の帽子が、そのスピードによって斜めにズレて下から見上げるような形で私は、彼の顔を見た。



嘘でしょ……

幻かな?


私の目の前で一緒に床に倒れ込んでいるのは……



「せん……ぱい」


< 174 / 244 >

この作品をシェア

pagetop