溺愛とはなんでしょう?


そう答えると未来は焦りながら謝り、
後ずさりした先のオブジェへぶつかり前へ倒れそうになる。


嘘だろ……っ


「あっ、ぶねー……」


思わず、何も考えず滑り込んで未来を支える。

けど、その拍子に帽子が斜めにズレて未来と目が合ってしまう。


やばい……バレたか?


「せん……ぱい」


お久しぶりですと声を掛けてくれた未来に俺もたどたどしく返す。


「あの……有難うございます。助けて下さり……あと……」


「あと…………っ……あ…と」

急に、目にいっぱい涙を溜める未来に
驚きと不安が胸を支配する。

どうしたんだ?
未来に何かあったのか!?

未来のことなら、なにもかも見守ってきたと思ってたが……




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