溺愛とはなんでしょう?
「パパとママ離婚する事になったの…」
離婚…。でも、薄々気づいていた
私が物心つく頃には、親は、バラバラでお互い愛し合っているようには、見えなかった
「それでね、未来は、ママと一緒にお引越ししましょ。…学校の事は、心配いらないわ、学校の近くに良い家を見つけたの」
……え…
「お兄ちゃんは…?お兄ちゃんは、一緒じゃないの!?」
お母さんは、お兄ちゃんの事を聞くと、唇を噛むように言葉を詰まらせる
「私も…海斗の事は、実の息子のように愛してる…っ。でも、海斗は、パパの息子でしょ?パパと一緒に暮らした方がいいと思うの…」
「え、何言ってるの…?お兄ちゃんだって、ママの子供じゃない…」
「ごめんなさい、今まで黙ってて…」