溺愛とはなんでしょう?
あの日、お母さんの涙を初めて見た。
その涙を見て、私は、泣かないって決めた。
だって私まで泣いたら、きっと2人とも何時までも泣き続けちゃうから。
それ程お兄ちゃんの存在は、大きかった
朝起きれば、お兄ちゃんが朝ご飯を作ってくれていて、高校の勉強も忙しいのに買い物にも付き合ってくれたし、勉強だって教えてくれた
いつも優しい笑顔で。
「ねぇ…、お母さん!わたし、新しい家は、カーテンピンクが良いな…あ!私ね、今日初めてハンバーグ作ったの、食べよ!」
「未来…ありがとう…っ」
ハンバーグの味なんて分からいくらい、心は、追いついてないけど、ただただ一生懸命笑顔を作った。