溺愛とはなんでしょう?
「お兄ちゃん…今日、出てくの?」
私は、お兄ちゃんの空っぽの部屋を見ながら聞く
「うん…、お兄ちゃん、未来の側にずっといるって約束したのに、守れなくてゴメンな」
私は、今にも零れ落ちそうな涙を堪える
「大丈夫だよ、わたしも、もう大きくなったんだから…」
ギュッと抱きしめられたお兄ちゃんの身体は、暖かくて
フワっとお兄ちゃんの良い匂いが香る
「未来のハンバーグ美味しかった…」
「うん、だってお兄ちゃんのレシピだもん」
「でも、未来が作ったハンバーグの方が俺は、好きだな」
お兄ちゃんは、また優しい笑顔で笑う。
こんなの、ずるいよ…。