溺愛とはなんでしょう?
「お兄ちゃ…」
「シッ」
お兄ちゃんの人差し指が私の唇に触れる
「学校では、お兄ちゃん禁止」
「え、なんで?」
「未来に、西城先生って読んでほしいから」
「…そんな事言われると…」
意識すると、恥ずかしい
「恥ずかしい?先生って呼ぶだけなのに?」
意地悪っぽく聞いてくるお兄ちゃんは、昔と変わらない
私は、わざとムッとした顔で反抗してみる
「ぷ…っ、可愛いなぁもう」
なんだか、子供扱いされてる気分…。
「もう、教室戻るね…。その、西城先生…放課後も来ていいですか?」
「もちろん、いつでも来なさい」
嬉しい…。これからは、お兄ちゃんに会えるんだ
「あ、そう言えば、山北令くんは、未来のお友達?」
「うん!凄く優しい人なんだよ」
「そっか、彼が保健室まで未来を運んでくれたんだ。お礼忘れずに言うんだよ」
先輩に、また助けて貰っちゃった…
「うん!もちろん!」