溺愛とはなんでしょう?
え…っ。
そのまま、お兄ちゃんは、私の髪を手にすくうと、髪の毛に唇を落とす。
お兄ちゃんのその姿が、あまりにも絵になってて私は、思わず息を止めた。
長い綺麗な指から、すくった髪が流れると私の耳に髪をかける
指が少しだけ耳に触れただけなのに、耳が熱い…。
「心配してくれて、ありがとな」
「けど、大丈夫だよ。今日、未来が倒れた時、他の先生達の前で妹だって言っちゃったんだ…だから、見られても、説明すれば分かってくれるよ」
あ…、そうなんだ。
ほっとしたような…寂しいような気持ちになる。
「そうだよね、妹だもんね…。じゃ、じゃあ…駐車場で待ってる!」
私が手を振ると、お兄ちゃんも笑顔で手を上げた。