溺愛とはなんでしょう?
「みーらい!何、ぼーっとしてるの!次、移動教室だよ」
「あ、うん!ありがとう」
美咲ちゃんは、最近よく健人先輩と会ってるみたいだけど…、山北先輩の姿は、一度も見ていないらしい。
学校には、来てるはずなのになぁ。
「ねぇ未来、聞いてる?」
「あっ、ごめん…」
「最近の未来、ずっと考え事してる…。もしかして…先輩が来ないからとか?」
美咲ちゃんの言っていることが当たっていて、思わず身体がビクッと反応する。
「やっぱり、そうなのね…」
そう言って美咲ちゃんは、少し考え込む。
「言うか迷ったんだけど…、実は、健人先輩に未来へ伝えておいてほしいって言われた事があるの。」
健人先輩が…、わたしに?
一体なんだろう…。